drupa 2021の中止、オンラインイベント ‘virtual.drupa’ の開催を決定


                                     2020-12-03

 

出展各社、ならびに関係機関と、綿密に協議を重ねた結果、世界の印刷・メディア産業をリードする業界メッセ drupa の2021年開催は、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行による影響を鑑み、中止の決定がなされた。次回会期は、2024年5月28日(火)~6月7日(金)に予定されている。それまで機運を保つため、もともと drupa の会期初日だった2021年4月20日(火)から4日間にわたり、‘virtual.drupa’ という名称のデジタルイベントの開催も、同時に発表された。
 

『感染症の世界的大流行により、出展・来場者のなかで、drupa 2021 参加に関して不透明感、そして不確実性が高まった。渡航・移動制限と予算制約は、印刷産業において、状況をさらに深刻なものとした。』と説明するのは、メッセ・デュッセルドルフ常務取締役 E. ヴィーンカンプだ。『drupa を常に支援してくれている関係各所と議論を重ね、現況と業界の要求を考慮し、この結論に至った。』
 

drupa 本部長と印刷・メディア産業メッセ統括を兼務するS. ゲルダーマンは、『われわれの主要目的は、グローバルに関係者と接触、さらにはネットワークを拡充し、新規コンタクトを獲得していただけるよう、いかなる方法によってでも業界を支えていく、ということに変わりはない。この目的を達成するため、出展・来場双方にさらなる販路を提供し、信頼のおける計画を立てることが可能な、臨時のイベントを開催することとした。』と、言い添えた。
 

drupa 実行委員会会長を務める、Koenig & Bauer 社代表取締役会長のC. ボルツァ=シューネマンは、『バーチャルイベントは、この時代にまさに合致している』と、この取り組みを歓迎している。『これまでと変わらぬ形での drupa への参加は、多くの出展者にとって、輸出と売上が減少し、来場者に対しても大きな影響を与える渡航・移動制限がなされている中においては、あまりにも危険に満ちている。新たなデジタル版フォーラムは、2024年に向けて、業界内での価値ある情報のやり取りを継続する機会を提供する、バーチャルビジネスの場だ。』
 

10月にスタートした drupa preview は、‘virtual.drupa’ がどのような形で行われるのか、すでにその様子を示している。‘virtual.drupa’ は、参加企業自身、そしてイノベーションをウェブ上で紹介することはもとより、既存顧客とつながり、マッチメイキング機能を通じて新規コンタクトを獲得できる機会を創出する。加えて、5つにおよぶ drupa hot spot の会議プログラムは重要な刺激を与え、オンラインでの知識移転に関する議題を設定する。例えば、世界で名を馳せる垂直市場からの講演者が、われわれの業界のこれからについて触れつつ、cube で未来技術の成功談を紹介する。
 

『ビジネスを前進させてくれる業界メッセに対する需要は、いまだに非常に大きいものだ、と会員企業は話している。drupa の価値と魅力は、損なわれていない。2021年開催中止の決定は、世界的に流行している感染症を考慮したものだ。』ドイツ機械工業連盟(VDMA)印刷・製紙機械工業会Dr. M. ヘーリング専務理事は、そのように強調する。『長期的にみれば、欧州における国際的なビジネスの場として、われわれの業界の多様性を示す drupa を維持することは重要である。その専門的な知識と技術が、200年にもわたり欧州に根差し、そしてこれからも引き継がれていかなければならない。しかしながら、2024年までの臨時措置として、新たなデジタルの場の導入を歓迎する。』
 

印刷産業は、国際的な訴求力が失われることのない世界をリードする業界メッセを、今後も変わらず支援し続けていく。開放的かつ競争的な市場比較を求めるビジネスの場として、メッセは、出展・来場双方が同様に利益を得ることができるイノベーションの原動力であり、直接の対話や商談を通じ、技術トレンドやイノベーションを経験、そして比較、さらには新たな相乗効果を発見できる。オンラインで行われる場合、受ける刺激、販売力、唯一無二の雰囲気、業界関係者との意見交換、そしてコンタクトの拡充などは、実際に開催されるメッセに比べ、ある一定の制約があることだろう。‘virtual.drupa’ は、ドイツメディア制作協会(f:mp.)と協力し発展させ、毎年デュッセルドルフで行われている PRINT & DIGITAL CONVENTION とともに、drupa が新しく価値ある特色とハイブリッドの提案とともに2024年に実際に行われるメッセとして戻ってくるまで、そのような需要を満たすことに邁進する。
 

『drupa 2021 中止と、異なった形態での開催という本日の決断は、イベント、そして業界の特性を考慮したものだ』と、ヴィーンカンプは発言している。『今後予定されるそのほかのメッセに対しては、状況を適時に評価し、責任ある決定をともに下す関係機関・団体や提携する企業と、引き続き丁寧に連絡を取り合っていく。』

 


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